かぐや姫
2年目の挑戦
角笛シルエット劇場として、どうにか日本中を巡り二年目を迎え第二弾作品は日本むかしばなし「かぐや姫」を手がけました。むかしばなしとは言え「かぐや姫」は古典文学「竹取物語」であり、幼い子どもに伝えるには難しいところもありあります。
簡単に場面転換できるのが影絵で表現する長所と考え、ファンタジックなむかしばなし「かぐや姫」が候補に挙がりました。
『最高のもの』をとの理念を全うするには制作費の捻出が出来ない。そこで思いついたのが今では当たり前のタイアップ企画でした。脚本とジャケットの絵と中の絵、全て角笛持ちで音盤を作り、キングレコードの製品として世に出し、角笛は全国巡演を行いました。しかし、角笛はレコードの作品を上演しているとの批判を受けた事もありました。
ミュージカル風に作られた「かぐや姫」は今では放送コードに引っかかる文言もあるのですが、作品の出来としては上級の方だと思います。
ただ、かぐや姫自身が冷たい女性として表現されているので再演をせずに作り直しましたが、5人の求婚者を入れると30分を超える長さになり上演には耐えないものになりました。現在は求婚者の登場は3人に絞りかぐや姫の人間への優しさも表現しています。
かぐや姫
竹取の翁は竹を切りにでて光る竹を切ったところ中には小さな女の子がおりました。『かぐや姫』と名付けられた女の子は大事に育てられました。
おじいさんは竹を切りに行くと不思議なことに竹の節から小判が出てきました。
古典文学「竹取物語」が千年前の作品であるにもかかわらず時代を超えてファンタジックであるがゆえ、創作であるにもかかわらず『むかしばなし』として子ども達に語り継がれる作品となる。
脚本・演出 久保 清志 (初期作品) 声の出演 岸田 今日子 二回目作品 脚本 中村 千栄子 演出 中田 明(忠隈 昌) 声の出演 久里 千春 音楽 渡辺 岳夫 三回目以降 は二回目の脚本をアレンジしたかたちで上演 演出、音楽、声の出演は変更なし
影絵 まゆずみ しずお
がんばれペロモ
創作劇への意欲
動員の目玉に「かぐや姫」をメイン作品にし、「巨人フィンの冒険」での反省をふまえて「がんばれペロモ」と言う創作劇を手がけるのですが。
「がんばれペロモ」は「巨人フィンの冒険」のリベンジとも言える作品。
ヨーロッパの民話からアメリカ大陸を舞台に書き下ろした久野春光(さねとうあきら)作の創作劇です。前作品は舞台劇の経験者が人形劇としての影絵劇に挑んだ作品でアクションドラマを狙ったものの影絵の良さが生かされなかった様です。
この作品もアドベンチャーとして舞台劇であればもっと生きたかも知れません。ただ、表現としてアメリカインディアンの踊りのところで影絵ならではの演出がされていたり、やっと影絵劇としての特徴が出てきた作品です。
がんばれペロモ
インディアンの少年、ペロモは皆と仲良く暮らしていました。そこへインディアンの財宝をねらう悪人達がやって来ました。ペロモは悪人達から財宝を守るために知恵を絞って彼らを騙すのですが…。
脚本・構成 角笛文芸部 演出 梶原 欣一 音楽 渡辺 岳夫 声の出演 劇団仲間
影絵 まゆずみ しずお