ごんぎつね
新美南吉の代表作を創立時の記念作品に。
いたずらぎつねの「ごん」は南吉自身?
むかし、「ごんぎつね」と言ういたずらぎつねがおりました。ある日、ごんは小川でウナギを捕っている兵十を見つけ、いたずらをしてやろうと思いつきます。ごんは兵十が病気のお母さんのためにせっかく捕まえたウナギをにがしてしましました。
それから、十日ぐらいたったある日、ごんは兵十のお母さんがウナギを食べずに死んでしまったことを知り、「あんないたずらをしなければよかった」と後悔しました…。
初演から何回か作り直し現在の作品に。
劇団創立時の観客対象年齢が現在の幼稚園、保育園の年長児以上から小学生全般であったので作品も小学校の教科書に載っているものが検討され、「ごんぎつね」が選ばれました。その後、再演もされたのですが、対象年齢が低学年にシフトされていったのを契機に幼児にはむずかしいとの評価も出てしばらく上演されずにおりました。平成4年度に全体的に作り直し現在の作品になりました。その際には「むずかしい」とされていた作品が「3歳児さんもよく見てましたよ」とのお声を頂き作品づくりの難しさと喜びを感じました。
初演時は宮城まり子さんと小松方正さんらの声の出演でした。3回目の「ごんぎつね」上演時に声の出演を市原悦子さんにお願いし、作り直しましたが、まだ「難しい」とのお声があり、平成4年に再度、市原さんに吹き込み直して頂きました。この時には演出も大幅に変更しました。その甲斐あってか、優秀賞や特別文化財にも選ばれました。
原作
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斎藤 隆介
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脚本
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吉川 惣司
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演出
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忠隈 昌
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音楽
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渡辺 岳夫
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声の出演
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市原 悦子 他
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