つるのおんがえし
健気で献身的な至情を描く日本民話。
ある日、おじいさんが薪を売りに行く途中、罠にかかっている一羽の鶴を助けました。
その晩、大雪で道に迷ったきれいな娘が、おじいさんとおばあさんの家へ来て、一晩泊めてもらいます。
次の日、娘はお礼に布を織りますが、おじいさんとおばあさんに「織っているところは決してみないように」と、固く約束させます。やがて、みごとな織物が出来上がり、二人が「もったいなくて着られない。」と言うと、
娘は里に売りに行くように進めます。織物は里で大評判になりますが……
3回目の挑戦。
1969年に同タイトルで上演してから1993年に「つるのおんがえし」を行いました。実に24年ぶりでした。前回から22年が過ぎ、再々挑戦で同じタイトルに挑みます。影絵で白い鳥を表現することや、雪のシーンなど、黒い世界とは真逆な作品へ挑みます。どのように表現するか、苦しむ作品です。
「つるのおんがえし」は「夕鶴」としても有名な民話です。子ども達向けには老夫婦ですが、「夕鶴」では若者と「お鶴」は夫婦になります。わたくし達が東南アジアで公演した際に同様のおはなしが各国にありました。鳥の種類は違いますが、渡り鳥を異文化の象徴として表していたようです。そして、受けた恩は返すものと言う、当時の一般通念を伝える物語だとも思いました。
脚本・演出
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角笛文芸部
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音楽
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小林 蔵雄
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声の出演
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久里 千春
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