花さき山

あやが出会った不思議なお話し。

やさしい心は花になり、命をかけると山になる。

”あや”と言う心のやさしい女の子が山菜を採りに出かけた山で出会った山姥から不思議な話を聞きます。
やさしいこと、いいことをすると花が咲く。花さき山にはあやの咲かせた赤い花もありました。

遠くに見えてる山は命をかけて村人を守った男たちの山だとも聞きました。あやはその話を信じて村に帰るのですが誰も信じてはくれません。
あやはふたたび山姥に会いに行くのですが…。

斎藤隆介の代表作を影絵劇で表現。

滝平次郎さんの切り絵と共に有名になった斎藤隆介氏の作品は数多く出版されております。「モチモチの木」等も影絵にふさわしい作品の一つですが、当時、プロジェクターがあまり普及していなかった為最後の見せ場ともいえる、光るモチモチの木のシーンの表現が難しかった事と、内容的にも場面の多彩さにおいても「花さき山」は影絵での表現にふさわしい作品の一つだと言うことで取り上げられました。
現在ではプロジェクターを使い一面の花を表現することも出来ますが、光と物の影にこだわり一つ一つ切った色花を吊って影絵ならではの場面を作っております。(会場の条件にもよります)

1970年に初演され以後、改訂を行いながら再演された作品です。初演と改訂版の声は市原悦子さん北林谷江さんらに出演していただきました。最新版では市原さんの一人語りと言う形をとりました。市原悦子さんが声の出演で有名なアニメ「日本むかし話」はこの作品がきっかけであったと自負しております。

原作
斎藤 隆介
脚本
山上 路夫
演出
忠隈 昌
音楽
渡辺 岳夫
声の出演
市原 悦子